Melko

ディアボロス 悪魔の扉のMelkoのレビュー・感想・評価

ディアボロス 悪魔の扉(1997年製作の映画)
3.0
「バチがあたったのよ。汚れたお金のせいだわ。それを平気で受け取ってきた。有罪だとわかってる事件でも、ひたすら勝ちにこだわった」

原題がよくわからなかったので調べてみたら、
devil's advocate
本来カトリックの用語で、列聖調査審問検事(聖徒候補を検査する人)のこと。
比喩的な意味として、「難癖をつける者」、「相手の言うことにいちいちけちをつける者」、「あまのじゃく」を指すようになった。

まぁつまり主人公ケヴィンが生業としている弁護士って職業にも言えるし、ミルトンが悪魔=天邪鬼ってことにもそのまま当てはめられるか。

メイン2人+シャーリーズセロンで、それぞれなかなかアクの強い演技合戦を繰り広げていて見応えはあるような、でもなんだかテンポが悪い。
全員が全員、溜めて喋る様子が悪い方向に作用してるというか、アクの強い演技がマイナスの方に働いている気がした。

あと長い…なんか特に驚く展開が待ってる訳でもなく2時間半は長いかな。。
特にラスト25分満身創痍のケヴィンと本性を表したミルトンとの対峙の場面がなげえ。なんというか、ああここからまとめに入るのかな…と思いきや、「いや待て!」みたいな反論ターンが多い…何回そのやり取りやるねん!
あとケヴィンのママ!早くケヴィンにホントのこと伝えて!あんたがグダグダやってる間にメリーアンがあんなことに!!!

もうほぼ顔芸になってるアルパチーノ、苦難の表情が板につきすぎて笑顔が逆にキモく感じてしまうキアヌリーブス、そんな2人を尻目に、圧巻の乱高下演技を見せたシャーリーズセロンが個人的MVP。まさかのフルヌードまで…!!女優魂すごい
憧れた都会で居場所を感じられず孤独になっていく悲しさをひしひしと感じた。

臭いものに蓋するのか、蓋をせずに向かい合うのか。伝えたい人間心理のメッセージが、役者のアクの強さでボヤけてる気がした。こうゆうこともあるんだなぁ。
Melko

Melko