Newman

愛と精霊の家のNewmanのレビュー・感想・評価

愛と精霊の家(1993年製作の映画)
3.8
予知能力と意思だけで花瓶などの物を動かす力を持つ主人公の1人クララ(メリル・ストリープ)。この能力がなければタイトルの「精霊」とはできなくなってしまうのだろうから、必要な能力ではあったのだろうが、映画を通して見てこの能力の意味はあったのだろうかなどと考えた。確かに人間の能力を超えた聖なる力はあると思わせるところがこの映画の主題であるようには思いましたが。でもクララのこの能力は、本当に予知能力でしかない。クララには未来が分かっても、その未来を変えることはできていない。確かに予知能力を使って未来を変えれば、予知した未来とは違ってしまうのだから予知できたことにはならないから、タイムマシンで過去に行き自分の親を殺してしまったらどうなるかという話に近いことではあるのだが。映画の中身。全体に古くさい感じがしました、そういう時代もあったのでしょうが。クララの夫がどんな場面でもあまりに横暴過ぎるのだ。もう1人の主人公はクララの一人娘のブランカ(ウィノナ・ライダー)。ブランカはペドロ(アントニオ・バンデラス)に恋をする。これがまるで芝居のような道ならぬ恋。そう、よく考えたらこの映画は精霊(クララの予知能力)がなければ裕福な家庭のクララのお父さんの世代からクララの娘ブランカまでの三代の日常を描いたに過ぎないものになってしまう。ほかの映画と差別化するために精霊(クララの超能力)を入れたんだろうなと思いました。などと書いてしまいましたが、実をいうと私はうまいことハラハラドキドキさせられて興味深く見て楽しませてもらいました。ウィノナ・ライダーが綺麗でした。
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