人気子役だったが落ちぶれてしまった妹のジェーンと、いつの間にか妹を追い越し一流女優に上り詰めたものの事故で車椅子生活を送る姉ブランチ。豪邸に2人きりで暮らす姉妹は介護やお金などをお互いに頼らなければ生活できない関係。そんな中ジェーンは動けないのをいいことに自分より人気のあるブランチに嫌がらせをしていくようになる。
ジェーンの嫉妬心から人の足を引っ張ろうとする考えは大抵の人が密かに持っていそうなもので共感できる。この映画はそれがむき出しになっていた分自分も持ってるその心の闇の向き合い方について考えさせられた。
ジェーンには嫉妬に加えて人気者だった子役時代の栄光にすがる執念が出てくる。終盤頭がいっちゃって子供のように振舞う彼女は狂気に見えるけど、たまにそれを忘れてどこか見ていて悲しい気持ちにもさせられる。父親や姉に狂わされた彼女の人生が哀れ。ジェーンが一方的に暴走してると思いきや実はお互い様だったという事実がなんとも悲しい。
姉妹の熾烈なやり取りもさながら、カメラワークや小物の配置などが色々含みがあって面白い。映画の終わり方もバーンと１つの画で物語を総括したもので、一般的な終わりの流れを重視したやり方とは違っていて印象的。
白黒映画だけど見やすい
