70歳を迎えたら山に捨てられる、日本にもミッドサマーと似た風習の話があったなんてこりゃ面白そうと観たら思ってたのと色々違った。
雪に覆われた山奥にポツリと現れる小さな村。そこで自給自足の生活をする村人たち。楢山という山を神様として崇める信仰があるその村ではそれに基づき様々なしきたりが村人たちの生活に根付いている。
自分は"姨捨"のインパクトが強くて暗い家族ドラマ的な内容をイメージしてた。でも実際メインに描かれてたのは今とはかけ離れた世界に暮らす人々の生き様だった。
彼ら村人たちはギリギリ生きてけるほどの量しか育たない食料をあてに必死で畑を耕し、コミュニティを形成し、楢山様の掟に基づいたルールで秩序を保ち、繁殖を繰り返して老いたものを捨てていく。
合間に何度も挟まれる色んな動物の映像と共鳴するように、なんでも揃ってる今の社会から色々取っ払ったら見えてきそうな本能のまま生き生きと活動する人間の姿がそこには広がっていた。
他にも悪事を働いたら袋叩きにしたり周りと違う者がいたら仲間はずれにされたりする村のコミュニティや意外と理に適ってる昔の日本の宗教文化、食文化とか人間らしさ(日本人らしさ?)を感じる興味深い要素もあって登場人物の生き物っぽさと人間っぽさの両サイドを描くのがうまいなと感じた。
肝心の目当てだった姨捨の展開は終盤のクライマックスとしてやってくるけど、それを観る頃にはそれまでの他のドラマの印象が強くて感情移入のピークが過ぎてたからあんま響かないで終わる。
YouTubeで楢山節考を検索すると志村けんのコントが出てきてわろた
33本の歯/鬼婆/口臭/性描写多め/セックスコメディ/昔の倫理観/ネズミ/ヘビ/フクロウ/聴き取りづらい訛り/あき竹城/背が高くてぶさいくだけど/楢山様に謝る/母は強し/雪山