こぅ

ガス燈のこぅのレビュー・感想・評価

ガス燈(1944年製作の映画)
3.9
元祖【若草物語】のジョージ・キューカー監督
によるリメイク【サイコ・サスペンス】。

先日鑑賞した【眠りの館】の関連作品という事で
鑑賞。なるほど、、。

ガス燈灯る霧の都ロンドン、育ての親で歌手の叔母が何者かに殺害され、遺産を相続したポーラ(イングリッド・バーグマン)。留学先で出会った音楽家のグレゴリー(シャルル・ポワイエ)と結婚し、死んだ叔母の家で暮らし始めるが、物忘れや盗癖が目立つとグレゴリーに指摘される…。

OPのみモヤッとしたソフト映像と、早々に本作が
、サスペンスである事を新聞記事にて提示される。

脚本は、本題に入るのがスムーズで、そこからは、
丁寧にゆっくり観せてゆく。

2人の馴れ初め描写が無いが、簡潔に想像に難しく
ない。

グレゴリーは、巧妙な手口で、妻ポーラに◯◯と
【思い込ませる】のだが、「一体何の為に⁈」
その目的は、少し伏線を出しながらも終盤まで
明らかにしない事で、観る者を牽引するのが上手い。

屋敷のインテリアも見所。

ただ、、個人的に【オチは弱い】と感じた。

夫役を演じたシャルル・ポワイエの顔の表情
(表裏)演技が上手く、状況を把握出来る。
アカデミー主演女優賞に輝いた、イングリット・
バーグマンは美しく、喜怒哀楽、次第に狂気へと
変貌、追い詰められてゆく演技が素晴らしかった。
(少しオーバーアクト⁈感はある。)

やはり、モノクロでの【霧】のムードは、格別だ。
ガス燈が暗くなる、、◯◯◯から◯音が聞こえる、
など、ホラー的演出も魅力。
(そもそも舞台は、叔母が殺害された家。)

クライマックスのポーラは、安易に他人の話
(説明)を信じ過ぎる。
犯人の探していた◯◯の在り処が、、面白い。


ラスト、ポーラのなりきってみせた反撃は、
【カタルシス】を感じる。

本作への最大の突っ込みは、、、
こぅ

こぅ