このレビューはネタバレを含みます
この作品があったから『はじまりのうた』が生まれたのだと思うと、幸せな気持ちになった。
音楽愛ばくはつ!
そうか、アイルランド映画だったのか。儲け主義に染まらない、アイルランド音楽が育まれた土壌を思えば、そのスピリットにも納得。
『はじまりのうた』同様、様々なカタチで音楽を楽しむ人々が映し出される。
『はじまりのうた』より歌で語るシーンが多く、ミュージカルのようだった。
バスのシーンが好きだった。
この監督には、これからもこのテーマで良作を生み出し続けてほしいなと思う。
自身がミュージシャンであることが説得力に繋がっている。
ストリートで稼いだ金を盗まれる冒頭からして、経験がないと撮れないリアルさだと思った。
デモテープを持って夢を追ってロンドンへ旅立った主人公の姿が、監督のその後と重なった気がした。
『はじまりのうた』はNYが舞台だったが、ダブリンも素敵な街だなと思えた。
銀行の融資係が歌い出したのには笑ってしまった。
掃除機を引きずって歩くのも可愛かったな。
曲は、失恋ソングの他に、僕は自分らしく君は君らしく、というテーマが散見し、夢があって良かった。声をはりあげる歌声も好き。