クルードス

片腕ドラゴンのクルードスのレビュー・感想・評価

片腕ドラゴン(1972年製作の映画)
3.5
かつてこの映画の続編である「片腕カンフー対空飛ぶギロチン」を観て面白かった記憶があったので、今回こちらを観賞したが、あれ?こんなにトンデモ映画だったっけ?(笑)

主人公と敵対する悪さばかりしている道場が、助っ人として各地から格闘技の達人を招くが、こいつらがスゴい!

・日本の空手
最強の大先生が最初に登場した時に長髪で後ろ姿だったから、お!一番強いのが女性とは面白い設定!と思って正面を向いたらビックリする程むさいオッサンだった

・日本の柔道
投げ技以外に普通にキックしたりする

・韓国のテコンドー
自己紹介の時になぜかビンの先を口で噛んで割る(テコンドー関係ない)

・タイのムエタイ
戦闘前にめっちゃ踊る💃

・インドのヨガ
逆立ちして敵の回りを歩き回る

・チベットのラマ拳法
何らかの力で体が風船のように膨らむと強くなる

こんな素敵な面々と主人公が闘うが、どう見てもみんなカンフーで闘ってる(笑)
演じてるのは中国の方々で、インド人なんて顔を黒く塗るシャネルズ方式という雑さ(今なら完全にアウト)

映画を観てて片腕ドラゴンというタイトルを忘れかけてた頃に、主人公が突然片腕にされて少し驚く(笑)

そんな傷ついた主人公を助けてくれる、とあるお父さんと娘さん。
助けてくれて主人公が回復するまでの下りが静止画5カット位で数秒で終わらすという手際の良さ(笑)

片腕にされてしまった主人公が、そこから再び鍛えて、オモシロ格闘家達に挑むラストバトルからのキレのいい「終劇」の二文字は思わず笑顔になってしまいます。

なぜかラマ僧の弱点だけ教えてくれる命の恩人のお父さんや、最初は非暴力による解決を皆に説いていたのに、途中からやたらと好戦的になる師匠など、他の登場人物もクセのある人物ばかり。

ツッコミながら緩く観賞すると、とても楽しいです。