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涙のmingoのレビュー・感想・評価

(1956年製作の映画)
4.4
大豆田(田村)はすでに65年前に存在した!過去の恋人を隠そうとする若尾文子に「僕は誰からも愛されたことも、誰も愛したことがない人をお嫁さんにしたいと思わないよ」と優しく語りかける田村高廣があまりにもイケメンすぎて視界が霞む、3年前の名画座大賞にして近年評価が高まる川頭義郎の最高傑作。ラストのトントン、神演出で涙腺決壊。「涙」がとまらなくて困った、はじめて泣きながら劇場を飛び出した…
しかし冒頭のタイトルバックから木下臭い雰囲気で嫌な予感も束の間、ATB「この広い空のどこかに」の楠田芳子脚本なので安心(本作の田村高廣の過去の恋愛許容マンは「この広い空の〜」でも同じく佐田が許容マンだった)、傑作「子供の眼」でも印象的だった左右のドリー撮影も本作でも多用、川頭はすでに師匠木下を超えている。居酒屋でカレーを食べる若尾文子、画面が白んで海岸をゆっくり歩くシーン、佐田と杉田の出会ったときに好き好き感が伝わる感じとか、もう全部が優勝。
ハーモニカ工場繋がりで「明日をつくる少女」との邦画大傑作二本立てが開催される日が来るならばおれは動くよ!(ミルクボ
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