警視庁と暴力団の癒着により行き場を失われた愚連隊・カポネ団が、観光開発に着手し始めた悪徳組織に目をつけられてしまう。梅宮辰夫が主演を務めている、不良番長シリーズの第8作目。
福島県の磐梯熱海温泉街にて、大勢のエキストラを起用したロケ撮影を敢行。愚連隊のチンピラ色は消えており、玉砕覚悟のチームワークをもっている、カリカチュア化された風来のグループという印象になっている。
愚連隊の仲間では、コワモテの安岡力也が初登場。主要ヒロインを演じるのは大信田礼子。また、夏珠美がキュートな催眠術師を好演しているが、「催眠術」という便利なモノを取り入れていることが仇となり、ドラマは完全に破綻している(問題ないことだが)。
何よりも、暴力追放の浄化政策を背景にしながら、「場の移動」を繰り広げるところが面白い。クライマックスでは「俺はまた死ぬのか」というメタ発言がついに登場。死に際に一芸を披露するという、「死に様選手権」に笑わせられる。