橘

ベニスに死すの橘のレビュー・感想・評価

ベニスに死す(1971年製作の映画)
3.8
先にビョルン・アンドレセンさんのドキュメンタリーを観ていたのでこの作品を手放しで称賛することは出来ないのだけれど、それでもビョルン・アンドレセンさんだけでこのスコアを付けてしまう程の圧倒的な美。美の暴力です。世界で一番美しい少年と言われてたのも納得。
このタージオほとんど演技らしい演技してなくて、ただ年相応にはしゃいだり意味深で憂いを帯びた視線投げかけてくるだけなのが、この後のビョルンの人生を観ているだけに悲しい。

内容という内容は無い…美少年に恋した老作曲家が恋患いで死ぬお話。恋患いというか若さへのときめきに死す?見てるだけで命が終わってて、会話すら交わさなくてびっくりです。イタリアのはずだったのに平安時代かな。
恋患いだけでなく、心臓悪いって言ってたし、コレラは流行ってるし異常気象っぽいので色々重なったのでしょうけど。頭から流血してくるってどういう病気…??

もっと晴れた空青い海みたいに思ってたけどお天気そこまで良くはない。海岸いる人たちはほとんど躁状態に思えます。
街並みは綺麗です、消毒してても。
笑い袋みたいな芸人のシーンは好きじゃなかった。でもこのシーンのビョルンのスタイリングが1番好きです。
この時点のビョルン・アンドレセンさんを映像に納めているっていう点しか観るとこ無いなぁというのが正直なところです。何回か観たらわかってくるのかなぁこの機微が。。



結論:インバウンド頼みは良くない。
橘