ろ

シザーハンズのろのレビュー・感想・評価

シザーハンズ(1990年製作の映画)
4.6

クリスマス映画を観よう 第2弾!

今までジョニーデップ主演の映画はあまり観ていませんでしたが、今作を観て、彼が大人気の理由がやっと分かりました(遅い。笑)エドワードの戸惑ったような、だけど嬉しそうなあの表情がたまりません。本当に切なくて、だけど温かい。素敵な物語でした。


発明家によって創られた人造人間のエドワード。
しかし発明家の急な死により、彼の両手はハサミのまま1人取り残されてしまう。そこへやってきた化粧品セールスのペグ。エドワードを可哀想に思った彼女は彼を家に連れて帰る。


『見かけは奇妙なんだが、心は素晴らしい。シンプルだけど複雑でもあり、美しく、恐ろしく、優雅で不器用。これらすべてが合わさり、彼が生まれたんだ』


触れようとしても触れられない。
救おうとしても傷つけてしまう。
エドワードは手がハサミで出来ているせいで、自分の思い通りに生活することが出来ない。
そのもどかしさと切なさが心に迫ってきます。

そして容姿のせいで、人から利用されたり馬鹿にされたり疑いの目を向けられる。

ハサミは場合によって人を傷つける武器になり得る。けれどそれを持っているエドワードよりも、人間の言動の方がとげとげしく突き刺さる。人間が1番醜く邪悪で恐ろしい生き物だというけれど、まさにその通りなのだ。



クリスマス。
庭ではエドワードが天使をかたどった氷の彫刻を作っていた。彼のハサミによって削られた氷は粉雪のように宙を舞う。彼が降らせた雪にうっとりしてくるくると回るキム。とても幻想的で美しい場面だった。


「彼が来る前、ここには雪が降らなかったの。この雪はきっと彼が降らせているのよ」
ろ