(シザーハンズ)です。
1990年の作品。最初に言っておきますけど、
僕の大好きな作品です。
ご存じティム・バートン監督。
ご存じジョニー・デップ主演。
ちょっと想像して欲しいんですけど、
1990年のタイミングで、
主演をほぼ無名のジョニー・デップで、
手がハサミで、傷だらけの白い顔をした
人造人間で、
全身がカラスのように真っ黒です、と
聞かされた映画会社の人間は、はたして
『そりゃいけるね。制作にゴーだ!』なんて
言うもんなんだろうか?
ちょっと想像して欲しいんですけど、
ティム・バートン前の、ビートルジュース前の
ダークファンタジー作品ってすぐ想像できますか?
またちょっと想像して欲しいんですけど、
好きな女の子に
『ねーねー観たい映画があるんだけど、
ジョニー・デップ主演で、手がハサミでね、
白い顔した人造人間でね、
全身カラスみたく真っ黒で、
ほとんど喋らなくて、ほとんど笑わない
主人公なんだけど、
今週末観に行かない?』と言ったら
どんな返事が返ってくるんだろう?
そんな中ね、公開されたこの作品は、
しっかりとラブストーリーの名作として
多くの人に今も語り継がれている。
少なくとも、この僕は語り継いでゆく。
ダニー・エルフマンの美しい音楽と、
ウィノナ・ライダーの可憐さと、
ジョニー・デップという俳優を発見した
喜びとともに。