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真実の行方のericaのネタバレレビュー・内容・結末

真実の行方(1996年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

“内なる顔と外部に対する顔を使い分ける者は、やがてどちらが真の顔か自分でもわからなくなる”


エドワードノートンに騙された〜!!

これがデビュー作とか天才ですか。。
本当に見事にやられた。

主人公で弁護士のリチャードギアも、検事のローラリニーも、精神分析医のフランシスマクドーマンドも、もう大御所たちの演技合戦って感じですごいのだけど、それを遥かに超えてくる新人エドワードノートンの怪演っぷり。。

アーロン(エドワードノートン)の精神鑑定中、もう1人の人格のロイが現れた瞬間は怖すぎて鳥肌が立ちました
優しくておどおどしていて、虫も殺せなそうな無垢な少年は何処へやら
鋭い目つき、鋭い口調のまるで別の人間になったかのような早変わり。本当にすごい。

そして法廷バトルも見応えがあってよかった。

結局マーティン(リチャードギア)の目論見通り、ジャネット(ローラリニー)にアーロンを追い詰めさせて、ロイを出させて二重人格であることを面前で立証するっていう何ともかっこいいシーン。
さすが敏腕弁護士。リチャードギアかっこいい〜


とか思っていたら、この後、とんでもないどんでん返しを食らいました。笑
アーロンがジャネットの首のことを心配し、マーティンに声を掛けたとき。
一瞬で背筋が凍りつき、私はそこで全てを悟りました。
早い人はもっと早く気付くのかもしれないけど、私はマーティンよりちょっと早いだけでした。笑

“僕は基本的に人間は善だと信じている”

というマーティンはアーロンの無実を信じてずっと弁護してきた訳で、、
アーロンと勝利を分かち合いたかった訳で、、

“存在していないのはアーロンの方なのさ”

とロイに一蹴されてしまったマーティンの何とも言えない表情が忘れられません。。

後味の悪いラストかもしれないけど、不思議と不快感はなく、映画としてはもはや最高の終わり方だとさえ思えます。
視聴者の私を含め、登場人物みーんなエドワードノートンの演技に騙されたのです
と思うと、もはや清々しい。笑

あと関係ないけど、マーティンがアーロンことエドワードノートンのことを、どんな少年?と聞かれ「ボーイスカウト風」と答えるのだけど、その何年後かに「ムーンライズ・キングダム」で本当にボーイスカウト役やってるのが個人的に面白いと思いました。笑
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