kurage

離愁のkurageのネタバレレビュー・内容・結末

離愁(1973年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ベルギーとフランスの国境に住んでいた人たち。ナチスから逃れ、北に向かう人たちを乗せた列車はどこに辿り着くかわからない。

偶然乗り合わせた妻子あるフランス人男性と美しいユダヤ人女性の、危機の中で芽生えた愛情。

主人公二人が初めてあったとき。
狭いコンテナの中、それぞれの相手と行為に及んでいる女性同士の「今はいいのだ」という目配せ。
ラストシーン......。
以心伝心を超えていく強い衝動が、なんともいえない余韻を残す。
心は隠せても、嘘はつけない。
主人公が主人公たる在り方に、人間の弱さと強さを感じた。
その一瞬、嘘をつく人生を選んだとしても、誰も咎めないとわかっていても。
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