路地裏で目を覚ました男。
記憶を失って自分の名前も何も分からない。
そんな男に出会った元修道女のポルノ小説作家イザベル。
男の正体を知っているポルノ女優ソフィア。
3人の奇妙な関係性と犯罪の匂い。
わぁぁぁやっぱりこの監督の撮る映画好きだなぁ・・・♡
恋したと言ってもいいかも。
短い言葉のやりとりと、会話する二人のあいだの空気感をこちらが察するのに任せて、決して作品自体は多くを語らないスタンスが今の気分にピタリとくる。
イザベル・ユペールとエリナ・レーヴェンソンの対照的な二人の女性がとっても魅力的。
いまそこに存在しながらも自分自身が誰かも分からない男、実際には処女でありながら自分を色情狂と思う女。
なんだか矛盾しているような存在の二人に、怪しい人々が関わってくると更に不条理で不可解な展開になるのだけど、結局のところスッキリしなくたってもういいんじゃないかと思えた。
自分が何者であるか、どんな人間であるかを完全に理解している人なんてたぶん居ないんじゃないかと思うから。
自我を、純潔を、愛や夢を捨てたとして、本当にそういう自分になりきれるのか。
プロフェッショナルになれない不完全な男女たちの物語。
だからアマチュア、なのかな。
うーん、早く他の作品も見たいけど、見尽くしちゃうのも惜しい気がして・・・もうなんかドキドキする。