うさふわ

灼熱の魂のうさふわのレビュー・感想・評価

灼熱の魂(2010年製作の映画)
5.0
遺書からはじまる1人の母親の誰も知らない壮絶な物語。

"灼熱の魂"に焼け尽くされ、真っ白になる。
一週間経っても尚、静かに熱を帯びている。

今作の生みの親、
原作『Incendies(焼け焦げるたましい)』の作者レバノン系カナダ人のワジディ・ムアワッド、
完璧な映画に昇華したドゥニ・ヴィルヌーヴ監督に、心から感謝。


人は生まれてから、大なり小なり何かしらの形で誰かの人生に影響を及ぼしている。

一人一人が連鎖し合って世界が作られている。

わかり合えないこともある。
理不尽に感じることもある。
復讐したくなることもある。

それでも人には"受容"と"忘却"という
ありがたい機能が備わっている。

裁いたら裁かれる。
赦したら赦される。

世界は複雑でもあり単純でもある。
自分が変われば人が、世界がほんの少し
変わるかもしれない。


永遠は存在しない。

あるのは瞬間の連続。
うさふわ

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