特濃ミルク

MIND GAME マインド・ゲームの特濃ミルクのネタバレレビュー・内容・結末

MIND GAME マインド・ゲーム(2004年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

 これは…色々とすごかった。実験的な手法と古典的なストーリーの融合…、まるで「パプリカ」と「クレヨンしんちゃん」を足して2で割らなかったものをデイヴィッドリンチに食べさせて、そのままLSDをぶち込んだら鼻から出てきたようなアニメだ。
 何といっても今田耕司の声優(と実写顔)がいい味出してる。っていうか普通に上手い。宮崎駿がやろうとしていた、プロの声優じゃなくて素人の荒削りの上手さを引き出すってのはこれの事じゃないか。そのためには作画も内容もこれくらい荒削りでエモーショナルな感じじゃないとマッチしないんだろう。きっとジブリはそれをするには作画が綺麗すぎたのだ。例えるならクールな美人が無理をして変顔してるような、そんないたたまれない印象を与えてしまうのだ。
 まあすごく細かい所なんだけど、作品全体の調和が何よりも大事だという、古代から続く美学の重要性を実感した鑑賞だった。まあこの作品のストーリー自体はとんでもなくカオスなんだが()。とにかく刺激的な視覚体験で最高だった。
特濃ミルク

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