KANA

ベティ・ブルー 愛と激情の日々のKANAのレビュー・感想・評価

4.2
何度目の鑑賞になるか…
夏の暑さの到来と共にまた体感したくなった。

激情家でエキセントリックなベティと
彼女をどこまでも優しく包み込むゾルグ
二人の狂気に満ちた愛の闘争。

もはや恋の顛末じゃない。
かといって馴れ合いのカップルや夫婦の物語でもない。
ただただ純愛がすでにそこにある。

ベティのゾルグに対するのめり込み方が破滅的…
なんだけど、個人的にある意味共感してしまう。
これを初めて観た頃の私もベクトルの方向は同じだった。。
ベティはオンナの本能剥き出しの姿だと思う。

ラスト、ゾルグが取る行動はたまらなく切ないけれど、、でも美しい。
猫を優しく見つめながら筆を走らせるシーンは愛の余韻たっぷり。

この頃のジャン=ユーグ・アングラードって“ナイーヴで孤独な男” とか“悩める王子様”っていうイメージがぴったりだなぁ。

幻想的な色彩、ストレートなSEX描写、絶妙な音楽…
すべてがアーティスティック且つロマンチックで雰囲気も野生的情熱も大好きな、ジャン=ジャック・ベネックスの名作。
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