なつ子

ハリー・ポッターと炎のゴブレットのなつ子のネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

記録

2023/08/15

ハーマイオニーに起こされて胸元まで布団を手繰り寄せるロンが可愛い。
今作は嫌なダーズリー家でのシーンが無いのでそれだけで最高。

杖が拡声器の代わりをしているというのが一目でわかる演出が好き。

ダンブルドア役が代わってから、演技の所為かやっぱりちょっとだけハリーに当たりが強くなった気がする。
偉大なダンブルドア先生っていうより、1人の人間ぽくなった。機敏な動きとか。

3人の思春期特有の確執みたいなところについては、ハーマイオニーの男の子って……に全部が詰まってる。
ハーマイオニー君も女の子だよね?のとこでスネイプに馬鹿ほど叩かれてるの本当に面白いし、今見ると女の子相手に何てこと言ってんだ馬鹿タレっていう追撃にも見えて良い先生ムーブなんだけど、エラ昆布とかポリジュース薬の材料について根拠無く問い詰めるシーン(映画では)とか、時々態度が先生のそれでは無いだろと思ってしまう。
度々私怨が滲み出ている。
ハリーやロンがその態度にももう慣れてる感じなのも良かった。

ハーマイオニーがこんなにも可愛いのに今作のロンとハリーは年相応の悪いところが出ている。あんなおめかしして可愛い女の子を泣かせるなんて本当に最低だよロン。
でも後半、何故かやたらとキスの雨を浴びるロンが見れて可愛い。

終始アドバイスをくれ、一年をかけて見守ってくれた先生が実は自分の敵で殺そうとしていたと知ったら、またハリーが心に傷を負ってしまうでしょうが。良い先生だった、演技だっとしても。ヴォルデモート陣営でなければバーティ・クラウチ・ジュニアはホグワーツの教員として成功していたかもしれない。
ハリーのアラスター・ムーディへ許した心は本人へのものでは無いし、今後本人と顔を合わせた時お互いちょっと気まずそう。
迷路に入る時は鼓舞する様に肩を叩き、ちょっぴりずるいけど進むべき道を示してくれる良い大人のような態度ではなから殺す気だった少年の傍らに居れる神経が常人と違うし、父親殺しも遂げている。
バーティ・クラウチ・ジュニア、父親からの愛を得ることが出来なかった男、彼のことがだいぶ好き。彼の境遇を掘り下げると特に。良い人そうに見えた父親もちゃんとイカれている。
作中屈指の有能枠だったと思う。

校内で死人が出ても続行するイベントが怖すぎて、やはりホグワーツはがば。
対ドラゴン戦では先生方の目の届かないところでドラゴンと戦うな、水中に子供を留めおくな、迷路内は実況中継しろ。危ないのでもう禁止だよこんなの。

俺様を見ながら生き絶えろは結構なラブコールな気がする。
そしてまた死への覚悟を決めるな少年。立ち向かうな。亡骸を背負うな。

原作の仄暗さが良い感じに映画として抽出されているし、時折りホラーを感じる演出があって良い。
結局のところ魔法もオカルトも持たざるものからすれば未知への恐怖に違わないので。
なつ子

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