円柱野郎

メジャーリーグの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

メジャーリーグ(1989年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

長らく優勝から遠ざかっている弱小球団クリーブランド・インディアンス。
動員減による本拠地移転の許可を目論む新オーナーは、クセのあるメンバーを集めてシーズン最下位を狙うが…。

ピークの過ぎたベテランやムショ帰りの剛腕(ノーコン)、キャンプに勝手にもぐりこんだ俊足、とクセのあるメンバーばかりだが、冒頭の状況説明からキャンプ開始までの手際の良い展開は上手い。
コメディはテンポが命だよね。
オーナーの悪だくみを自分たちの成績で跳ね返すという主軸から、話が基本的にブレないのが良い。
もちろんジェイク(トム・ベレンジャー)と恋人(レネ・ルッソ)のエピソードや、リッキー(チャーリー・シーン)とロジャー(コービン・バーンセン)の確執なども描かれるが、あくまで脇道として本筋に添える程度の踏込みだと思う。
メンバーの話を淡泊なくらいアッサリにすることで、逆に“チーム全体というキャラクター”として受け入れられる感じかな。
主役級はトム・ベレンジャーやチャーリー・シーンに間違いないが、あくまで主役はインディアンスというチーム。

しかしクライマックスでの球場全体に響き渡る“Wild Thing”の歌声は興奮するなあ。
「メジャーリーグ」のイメージとして強烈に残る名シーン。
でも話としてはリッキーが抑えて終わりではなく、延長戦でジェイクが決勝点を演出して逆転勝ちという展開。
しかも長打ではなくウィリー(ウェズリー・スナイプス)の俊足を信じたバント作戦というところが、やはりチームとして勝ったと感じさせる良い展開だ。
円柱野郎

円柱野郎