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ディープ・ブルーのTSのレビュー・感想・評価

ディープ・ブルー(2003年製作の映画)
3.5
【知的好奇心が擽られる海の映画】75点
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監督:アラステア・フォザーギル/アンディ・バイヤット
製作国:イギリス/ドイツ
ジャンル:ドキュメンタリー
収録時間:91分
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サメ映画じゃない方。見たことあるようなないような。多分作品としては初めてですが、動物を扱うドキュメンタリー番組とかで使用されているシーンが多々あったような気がしました。

タイトル通り、メインの舞台は海であり、陸が出てきたとしても孤島や極寒の地などです。終盤には深海のシーンも盛りだくさんであり、知的好奇心が擽られる作品であります。人間は無論全く登場せず、自然界の厳しさを徹底して描いています。都合よく事が運びますが、その決定的瞬間を撮るために撮影班は何時間もそこにいたことでしょう。やらせ一切なしの純度100%のドキュメンタリー。かなりの労作であったということに疑いの余地はありません。

海のギャングであるシャチに狙われるアシカやコククジラの子ども。極寒に耐えるペンギンたちなど。普段絶対に見ることのできない映像が満載であります。そして終盤の深海のシーンも良い。有名な話ですが、宇宙より深海にいった人類の方が少ないというわけですから、文字通り神秘的であります。この構造でどう生きているのだと思わずにはいられない、不思議な生物がウヨウヨしている空間です。これからどれだけ科学技術が進歩しても、神秘的ですがこんなおぞましい空間には行きたいとは思えませんが。地球って本当に広いと感じました。

人類の文明なんて地球規模で考えた場合とてつもなく矮小なもの。地球のほとんどが自然界であるのです。しかし、その自然界から徐々に離れ、社会文明の中に生きる私たち。考えさせられるドキュメンタリーでありました。
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