めしいらず

DEAR WENDY ディア・ウェンディのめしいらずのレビュー・感想・評価

2.8
銃を隠し持って気が大きくなった負け犬の若者たちが(不可抗力とは言え)やってしまったことの代償として成敗されるまでが描かれる。街の平和を守る秘密の会を組織するだとか、観ている方が気恥ずかしさを覚える会のありようだとか、銃に名前を付けて恋人のように愛でるだとか、中二病的にイタい彼らであったけれど、こうありたいと信じている自分なりの愛に殉じて見せるのだから、負け犬人生を彼らは実際に脱することができたのかも知れない。アメリカ銃社会への皮肉が効いている。あの大傑作「偽りなき者」のトマス・ヴィンターベア監督であるし、脚本はラース・フォン・トリアーであるのだから、観る前から鬱映画としての期待値が上がり過ぎていたものか、個人的には肩透かしを食った感じが残る。西部劇風のスタイリッシュな画がキマっている面はある。”ドグマ95”に則っている訳ではなさそう。
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