未島夏

真夜中からとびうつれの未島夏のレビュー・感想・評価

真夜中からとびうつれ(2011年製作の映画)
3.2
映画は世界。
世界はマトリョーシカの様。

瞳を持つ全ての者は観客であり被写体である。
その者たちは映画によって世界を自在に覗き渡り、世界に憧れ、世界を作る。
そんな姿もまた何者かに覗かれ、映画となる。

そして映画という物体に納められた世界は、新たな映画の世界によって簡単に廃れ壊れてしまう。
だから、瞳を持つ者たちは映画を愛する。

瞳を持つ者として、個人的にはこんな感じに見えた。
映画への概念を前衛的に、卑しくも愛しく映し出す。
そんなとある世界の何重もの静かな煌めき。
未島夏

未島夏