「お前とは握手してやんねーよ」
高畑勲監督作品
岡本蛍作、刀根夕子画による同名コミックをもとにした劇場用長編アニメーション
すみません完全に舐めてましたが、控え目に言って傑作では?
本当にワンシーンワンシーンの全てが愛おしいくらい大好き
恥ずかしながら最近までジブリ作品ということすら知らなかったのですが、主人公と年齢が重なる事もあってか、気づけば号泣していた
かなり昭和臭は強めですが、回想シーンの全てがエモエモのエモで、主人公のタエ子がひたすら愛くるしい
昔の思い出を振り返りながら、自分と向き合い成長へと繋がる見事なプロット
時にアニメーションである事を忘れてしまうほどリアルな描写も交えられ、細かなセリフも良いんだなこれが…
生まれ育った時代は違えど、“あの頃”の記憶がタエ子と一緒に鮮明に蘇ってくる
何気ない日常の兄弟とのいざこざや、家族との旅行や、あんなクラスメイトいたよなあーと、楽しかった日々も、イライラした事も、恥ずかしい出来事も、甘酸っぱい恋も、そんな一日一日が今では全部宝物のような日々だったということにようやく気づかされる
計算を変に複雑に考えちゃう感じとかもあったなぁ…
エンディング曲ももちろんですが、あんな琴線に触れる絶妙な幕切れは天才にしか成し得ない妙技
案の定ぼろぼろに泣いた
相変わらず温かみのあるタッチの絵で、照れ顔も最強にかわいいのと、ほうれい線をこれでもかとしっかり書いているのが妙にツボ
正直退屈な部分もなくはないし、ジブリにしてはかなーり地味な部類の作品になると思うけど、大人なら間違いなく胸打たれるなにかがあるはず
高畑勲監督恐るべし…👏🏻
〈 Rotten Tomatoes 🍅100% 🍿85% 〉
〈 IMDb 7.6 / Metascore 90 / Letterboxd 3.9 〉
2021 自宅鑑賞 No.289