LalaーMukuーMerry

ブレックファスト・クラブのLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

ブレックファスト・クラブ(1985年製作の映画)
4.1
これは青春映画なのか? 学園ものというにはシチュエーションが特殊すぎるし。学校の先生が嫌~な感じなので、出だしの印象は良くないが、そうなる原因は生徒の側にもありそうだし・・・
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休みの土曜に補修授業を受けるため集められた5人の高校生。ガリ勉男子、スポーツ男子、チンピラ男子、お嬢系女子、不思議ちゃん女子。それまで別々の世界で生きてきた、話もしたこともない者ばかり。図書室に一日中缶詰めにされ、「自分とは何か」という1000字以上の作文を書け、と先生は命令したきり出て行った。(これがどうして補修なの?)
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反抗期で屈折した高校生ばかり、素直に作文するはずもない。初めは険悪な雰囲気だった5人も、嫌な先生という共通の敵にたいして連帯するうちに、少しずつ心が通い始めるという、舞台演劇のようなワンシチュエーションもの。
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どうして補修を受けなければならなくなったのか、問わず語りを始める彼ら。多感な時代特有の感覚や、人それぞれの悩み、高校生らしいぶしつけな言葉で本音を伝えあう・・・ そうやって自分とは全然違う相手を認め、すっと受け入れる力がこの年代の若者にはまだまだ備わっている。そんな若者の逞しさを、見終わった頃にちょっと感じた私は、ずっと昔にトウがたってしまった大人だということなのでしょう。 
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この監督(ジョン・ヒューズ)は、うちの子が小さかった頃によく見た「ベートーヴェン」(犬のやつ)、「101」、「ホーム・アローン」シリーズの監督でしたか! その節はお世話になりました。