Melko

クレヨンしんちゃん 雲黒斎の野望のMelkoのレビュー・感想・評価

3.7
「うんこがなんだー!うんちおパンツローリングサンダー!!」

私のしんちゃん映画劇場鑑賞デビューは、次作の「ヘンダーランド」から。
いつもテレビで見てるアニメを初めて映画館で見た記憶は思い出深く、故にその前の3作品、ハイグレ魔王、ブリブリ王国、そして今作、雲国斎は、なかなか見る機会も意思もなく。
たまたま見つけ、ちょっと気になって見てみた。

凛々しい吹雪丸がチャーミングかつカッコいい!ので、まさかの終盤出てこなくなったのが残念…
それにはある理由が関係してたってのが、大人になった今は分かるけど、子どもの頃に見ててもピンとこなかっただろうなぁ。

躍動感があり、のほほんとした空気感と敵の奇襲による緊迫感が良い感じに緩急ついてて良い戦国時代の中盤までと比べると、後半のパラレルワールドでの決戦はやはり蛇足に思えてしまう。なんとも間延びした感じで、「あぁ、戦国時代でスパッと終わってくれれば良かったのに…」と思わず一時停止…94分が結構長く感じた。。

がしかし、それを凌駕して余るほどの戦闘シーンのダイナミックさは目を見張る。
この後に続く劇場版でも多くみられるが、俯瞰ショットやアングル替え等、劇場版になったしんちゃん作品の迫力は凄い。
子ども相手のアニメには勿体無いほど。
しかも、戦国/ジャングル/ SF等、何でもこいの守備範囲。
アニメーター陣の中に、それぞれのジャンルの映画マニアがいるとしか思えないこだわりの構図ぶり。
それを感じて唸るのは、やはり戦国舞台の後半、吹雪丸が雲国斎の城へ馬を走らせ乗り込むところ。ものすごい様々な角度から、疾走する馬と、飛んでくる矢を剣で叩き返す吹雪丸の姿を映してくれる。
アニメーターや製作陣のこだわりぶりは、まだまだあって、その直後、お銀と戦う吹雪丸の剣がボロボロに刃こぼれしてるのを、さりげなくアップにして見せてくれる。これにより、その後お銀に剣を折られるシーンがしっくりくる。
長い髪をバサッ!と切るシーンは、ナルトのサクラは影響受けてるか?

あとBGMも毎回良い仕事してるんだよなぁ。。きちんと戦国時代らしさを残しながら、テンションが上がる曲が要所に配置されてる。

3回目のタスケテケスタでパワーアップしたしんちゃんの姿は、完全に変質者…笑
Melko

Melko