松原慶太

宇宙人ポールの松原慶太のレビュー・感想・評価

宇宙人ポール(2011年製作の映画)
3.9
イギリスのオタクふたり組(売れないSF作家とイラストレーター)が、コミコンに参加するためにカリフォルニアにやってくる。キャンピングカーを借りた彼らは、UFOやSFの聖地をまわるアメリカ横断の旅に出るのだが、本物のエイリアンと出会ってしまい…という話。

アメリカ文化に憧れてやってきたイギリス人が、慣れない土地でローカルな人々(ヤンキーとか、田舎のキリスト教おやじとか)に出逢って、右往左往するというシチュエーションを理解すると、面白くなってきます。

新年一発目にふさわしい、笑えて、SFオマージュにあふれた、後味さわやかな佳作でした。

タイトルの「ポール」というのが、日本人にはピンときませんが、おそらくは、どうみても異世界人種のエイリアンが「ひろし」とか「まさお」みたいに名乗って喋りかけてくるのが可笑しい、みたいなことなのでしょう。

で、このポールと名乗る異星人が、いきなりタメ口で喋りかけてきて、スラングまみれの下ネタは言うし、マリファナは吸うしで、つまり「TED」とほぼ同じキャラクター造形となっております。TEDのほうが製作が後なので、まあパクリとは言わないまでもかなりアレなのは事実ではないでしょうか。
松原慶太

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