すずき

サボテン・ブラザースのすずきのレビュー・感想・評価

サボテン・ブラザース(1986年製作の映画)
3.2
西部開拓時代も終結して久しい1916年のアメリカ。
無声映画スターだったラッキー、ダスティ、ネッドの「スリーアミーゴス(吹替ではサボテンブラザーズ)」は、最新作の大コケで映画製作会社をクビになる。
所変わってまだまだ西部時代の趣が残るメキシコ。
エル・アポ盗賊団に略奪を繰り返される故郷の村を守るため、街に用心棒を探しに来た美女カルメンは、アミーゴスが演じた西部劇映画を偶然見る。
それが実際の出来事と勘違いしたカルメンは、アミーゴスを用心棒として雇うが、彼らは映画の撮影と勘違いしたままだった…

三谷幸喜監督「マジックアワー」の元ネタとなった、ジョン・ランディス監督の勘違い系コメディ。
字幕と吹替でかなり日本語訳が違う。
吹替ではアドリブっぽいのも入ってるし、主役の羽佐間道夫さんがくだらないシャレかましたりで、いろいろ楽しいので吹替がオススメ。

ランディス監督のギャグセンスはけっこー好き。
特に好きなのは、敵の砦へと向かう際の道標である「歌う木」と呼ばれる場所にたどり着くシーン。
詳しくは書けないけど、シュールすぎるギャグに笑いました。
実はこの映画、小学生の頃に一度見てるんだけど、そん時の方が面白かったように感じたなぁ…その時は初見だったからか、それとも思い出補正か。

クライマックスでは、戦いに関しては素人のアミーゴス達が、知恵を使って作戦を立て、力を合わせて悪漢をやっつける、勧善懲悪の心地良い展開。
でも、あの短時間にあそこまでの仕掛けは無理だろ…そもそも、あんな作戦立てずとも、力押しでも行けたやろ…って感じで、今ひとつピンとこない作戦ではあったが。