Azuという名のブシェミ夫人

セリーヌとジュリーは舟でゆくのAzuという名のブシェミ夫人のレビュー・感想・評価

4.4
ひっそりのほほんとフランス映画フェス開催中。

何だこれーーー♡♡♡
熱に浮かされているような不思議な世界。
まったくもってナンセンスなんだけど、それが楽しい。
パリの公園でジュリーが魔術についての本を読んでいると、目の前をセリーヌが通ってスカーフを落とす。
ジュリーが拾って声をかけるのに、セリーヌは止まらない。
そして、どういうわけかパリの街でジュリーとセリーヌの追いかけっこが唐突に始まるのです。

仲間で集まってお喋りしてると、少しづつ少しづつ話が派生したり脱線して『あれ?そもそも私達何でこの話になったんだっけ?』みたいなことになることってありません??
セリーヌとジュリーの関係は始めっからそんな可笑しな空気で出来ている。

立ち寄ったカフェで隣の女の子二人組がお喋りしていて、聞くつもりもないけれど耳に入ってくるものだから何となく聞いちゃったりする。
気が付いたら話の行方が物凄く気になりだしちゃったというのに女の子達は先にカフェを出て行っちゃうの。
そんな映画。

パリの街の追いかけっこ、いつの間に仲良くなったんだセリーヌとジュリー。
逆さリンゴ通り7番地の洋館、魔法の飴をなめると頭に浮かぶ過去に洋館で起きた少女毒殺に至るサスペンスドラマ!
何だそれ!何だそれー!!
私がこの作品の観客だったはずなのに、何故かセリーヌとジュリーも観客になっていて、一緒になって『もうその場面はさっき観たわー!早よ!続き!』とか言っちゃうの。
仕舞には空想だったはずの世界へ少女を救いにレッツゴー!
二人があまりに楽しそうで可愛いもんだからさ、こっちもクスクス笑っちゃうよね。

気づいたら3時間も経ってる。
えーーっと結局なんだったっけ?
楽しかったから、まぁいっか♡