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ミッドナイト・イン・パリの会社員のレビュー・感想・評価

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)
3.0
オープニングから素敵なパリの街並みが次々と流れる。

過去を美化する懐古主義とバカにされながらも夢を捨てきれない駆け出しの小説家。真夜中を告げる鐘とともに彼が出会ったのは、1920年代を生きた憧れの人々だった。

現代にとっての1920年代は、1920年代にとっての1890年代であり、ベルエポックの人々にとってのルネサンスであった。いつの時代も、現代というものは退屈で、不満なもの。別の時代に憧れ、思いを馳せるものである。そのことに気付きながらも、彼は現代のパリで、自由に生きることを決意する。

懐古主義をただ称賛するだけではなく、きちんと皮肉を込めて客観視する。その上で過去に想いを馳せながら現実を生きる生き方を肯定してくれる。ラストシーンは象徴的。
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