だい

寒い国から帰ったスパイのだいのネタバレレビュー・内容・結末

寒い国から帰ったスパイ(1965年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

何でこんなに評価が低いのかわからなさすぎる。
これはもっと評価されるべきやつ。

冷戦真っ只中の時代に、
冷戦下のリアルなスパイを描く。

本物感がやべぇぇぇぇ


敵を騙すにはまず味方から。
と言うけど、
誰かが誰かを騙してて、
でもその誰かも誰かに騙されてて、

大局の中の、
自分がどの立場の駒なのかって。
頭の中で理解していることと、
実際は同じかなんてわからないのだ。

誰の言うことも、
虚々実々。



スパイなんて、
敵の中で暴れたり、
敵を直接やっつけるなんて、
そんなんじゃない。

地味に、
地道に、
相手の組織の規則の中で、
ただじっと成り済まして生きる。


誰も信じないし、
真実なんて口にしない。

常に相手より非情であれ。
って、
心の中の暖かい何かを全部捨てて、
そんな寒い国で生きるしかないのがスパイだってさ。

「君にはあと少し寒い国にいてもらいたい」
って送り出されたけど。


最後の最後で、
寒い国から帰ったんだな。

壁を越えて寒い国に留まることよりも、
壁を越えずに寒い国から帰ることを選んだんだなって。


ラストシーンが題名の伏線を回収してさ、
題名まで含めて全てがスパイの世界。

全てが終わるときに、
初めて全体が見えるんだぜって。



さてはこれは名作だな?

ぼくがいま言ってることも、
もしかしたら真実じゃないかもだぜ。
だい

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