ショウコ

東京少女のショウコのレビュー・感想・評価

東京少女(2008年製作の映画)
3.5
「イルマーレ」は時空を超える郵便受け
「オーロラの彼方へ」は無線機
「東京少女」は携帯電話

偶然ワームホールに入ってしまった折り畳みガラケーが超チープなCGでワープ航行していく画ヅラに青ざめ、明治時代の人の頭に当たって「イテッ」って言ったところで停止ボタンを押しそうになりましたけど我慢して良かったです。浪漫があってなかなか面白かった

最初は印象最悪だった相手とだんだんと心が通じ合っていくサマはまるで少女漫画。でも電話越しに「うん…うん…そうだね」なんて吐息まじりな相槌を打つやり取りに、お互い無自覚であろうエロがあって大変良い。もちろんそういう話ではなく健全まっしぐらな正統派ジュブナイルなんですが、性というものを意識するかしないかの狭間、どちらにも転べるあの頃を思い出して勝手にドキドキした

長い長い通話シーンが全く苦にならなかったのは、ひとえに主演の自然すぎる演技の賜物。あまり口を動かさずに喋る「やや鼻声」のリアリティが素晴らしい👏ママとか妹のクソ棒読みがどんだけ水を差しても揺るがない存在感ちょっと凄い。他の出演作品も観てみたくなった



おー面白い!ってなったのはデートシーン。通話しながら100年前と100年後の同じ場所を歩く…なんて最高にワクワクしますよね。風景は変わってるけど残ってるものもあったりして、日本ならではのタイムリープの醍醐味が味わえる🍴

100年以上続くお店にタイムカプセルを預けるのも、サラッとやってますが絶妙に気分のいいツボ。実在するお店らしくエンドロールの撮影協力に「ゑり善」って出てましたよ。町並みについては明治村で撮ったんだそうな。観てる途中で分かったけどね!😎

テレビドラマの様な小綺麗さ、独り言連発などに安っぽさはあるしベタですがソツの無い良作だと思います💮
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