だい

旅路の果てのだいのネタバレレビュー・内容・結末

旅路の果て(1939年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

デュヴィヴィエ監督お得意の「最後に唐突にテーマのまとめに入る」方式から考えると、
役者の演技愛、舞台愛をテーマにしたと思われるのだけれど。

伝わるかぁぁぁぁぁ!!!!!!

サンクレールはただひたすらサイコパスだし、カブリサードはムルナウの「最後の人」みたいな虚言癖の老害だし、
愛を表現したシーン、あった?
その意味で脚本が破綻してるんですよ!ですよ!

マルニーだって、元妻の死に関わったサンクレールへの恨みだけでストーリーのほとんどを引っ張ったのに、
あれだけで解決!?
あれだけで解決なのか!?

あのな、
お前のここまでの数十年の人生何だったんや!!!!!
そしてこの映画のここまで使った尺は何だったんや!!!!!!
実直なマルニーが、サンクレールとカブリサードの不誠実な人生に引導を渡す、
っていうのが役回り的にはすっきりするんだけど、
サンクレールの最後もきちんと描かれずに「療養所送りになりました」だけだし、
カブリサードの最期も勝手に落ち込んで死んでるし、

マルニー何のためにいるの!!!!!

カブリサードは、自分ができなかったこと、ではなく、
自分ができなかったことをマルニーは完璧にやり遂げた、
ということに失意したように描かないといけないと思うんだよなあ。

サンクレールとカブリサードが物語上接点がないから、
2人の間にいるマルニーを深く描かないと全体が1つの物語にならないのに、
マルニーの存在が薄いせいで全てがバラバラでしかないよね。

どう考えても、
ミシェル・シモンとルイ・ジューヴェを共演させたかった、
というキャスティングありきの映画にしか見えない。
名優の無駄遣いするな!!
だい

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