くわまんG

サムシング・ワイルドのくわまんGのレビュー・感想・評価

サムシング・ワイルド(1986年製作の映画)
4.5
あらすじ:僕を目覚めさせてくれた君を、何がなんでも幸せにすると決めた。

妻子持ちエリートサラリーマンが、ミステリアスなエロエロ女に誘惑されていちゃラブ逃避行してたら、女の最凶元夫が出てきてさあ大変!……というお話。

女性神話をやらせたらピカイチのジョナサン・デミ。今回は、保身第一だった主人公がクレイジーな正義漢へと覚醒していく物語。

主人公が退路を絶って奇人化する辺りから、あんなにトリッキーだったヒロインがどんどん普通の優しい女になっていく。共に、本当の自分を見つけていく。感情移入度倍増です。

「でも不倫カップルなんでしょ?お咎め無しは許せない!」派の人、「『トゥルーロマンス』の結末は無理!」派の人、ご安心を。ちゃんと工夫があって、手放しで二人を応援できるようになってます。

悪役は、レイ・リオッタ演じるヒロインの元夫。画面に登場した瞬間、暴力の臭いが充満。チビります。

また、オープニングをデヴィッド・バーン、劇中をジョン・ケイルが手掛けた超豪華劇伴が至高です。カッコよすぎて、映画が置いてきぼりなほど。

濃厚なのに後味は爽やかに甘い80年代傑作。やっぱりジョナサン・デミは最高だぜ!