Azuという名のブシェミ夫人

サムシング・ワイルドのAzuという名のブシェミ夫人のレビュー・感想・評価

サムシング・ワイルド(1986年製作の映画)
3.7
至って普通の男、チャーリー。
支店長として真面目に仕事をして、真っ当な人生を歩んでるけど、本当はそんな優等生から脱出したいという願望がある。
だから社会に反抗して、カフェで食い逃げしてみたりするのだが、そこを謎の女性ルルに見つかってしまう。
警察に突き出されるかと思いきや、彼女は自分について来いと言い、思いがけない旅が始まる・・・。

毎日同じ時間の満員電車に揺られて会社に向かい、同じ様な毎日を過ごしていると、ふいに『逃げ出してしまおうかな・・・』なんて思ったりする。
この電車から急に途中下車して、どこかに行ってしまおうか?
なんて、そんな度胸ありもしないから、妄想で終わるんだけど。
この映画は、その妄想を妄想で終わらせない。
日常の生活とは、いつもの自分とは、違っている“何か”を見つけにいく旅。
something wild。

巻き込まれるチャーリーが、次第に受け身でなく、自分の意思で動き始める。
それに対し、攻める側だったルルは徐々に周囲に翻弄され始める。
立場が入れ替わるような展開が面白い!
基本は巻き込まれコメディだけど、ラブストーリーで、ロードムービーで、スリラーでもある。
思いがけず楽しめた。

とにかく、彼女の元彼がレイ・リオッタだったら、全力で逃げるべきだ笑
あいつは何にしろヤバイ!逃げろ!笑