めちゃくちゃ多くのメイン人物が出てくる群像劇で、3時間の長尺ながら、退屈したり頭がパンクすることなく観れた。
ロスに住む人々の何気ない姿を淡々と綴っていて、登場人物たちが少しずつ関わり合っているのが面白い。
登場人物たちはみな、極度にエゴイストで、みな自分の物差しで動いている。
人のことなんか無関心で、自分以外のことになんか目も向かない。それでいて、その心はあまりにも移ろいやすい。
被害を被るのは、いつも純粋な子供たち。
ラスト付近ではあざといくらいに、子供みたいにニマッと笑う夫婦たち。
そんな彼らを俯瞰で観るという映像体験が凄く楽しくて、そしてそこに感情移入してしまう自分がいるほど、リアルだった。
互いに無関心で、自分勝手で、移ろいやすい人々の孤独な姿は、自分が生きる世界の寂しさを感じさせられたが、同時にこんなものだと割り切った上で、どこかに幸せを見つけられるのかも。