Shintaro

仮面/ペルソナのShintaroのレビュー・感想・評価

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)
4.3
”ペルソナ”という響きは何か好きです。
厨二臭いっていうのもあるんですが、何処か深く神秘的でもある。

それは、もう一人の自分なのか それとも 本当の自分なのか…。
自分って何なん?とふと疑問に思うことは誰しもあるでしょう。
厨二な私は四六時中、”俺って何なん?”と自我に問いかけては勝手に満足している痛い人間でして。
…しかし、冗談抜きにこの『仮面・ペルソナ』は、そんな哲学を僕らに突き付けてきます。
ファイトクラブのような映画では、”自我”というものが少しキャラ感が強かったですが、ブラックスワンのような雰囲気がこの映画には近いんじゃないでしょうか?

エゴイスティックでエロティックでロマンティックな本当の自分は影に隠れています。
とてもカオスな存在なんですね、本来僕らは。
それを映画としてみせる時に、ここまで”純粋”に”単純”に描いてしまうバーグマンは天才なのか。

一言で”深淵なる映画”と言いたい。
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