茶一郎

ロッキー2の茶一郎のレビュー・感想・評価

ロッキー2(1979年製作の映画)
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『努力すればできないことなんぞなにもない』

 アポロと善戦をしたロッキーは富と名声を得て、ついにエイドリアンと結婚。アポロとの再戦を受けるものの、自堕落な生活によりボクサーとしてのハングリーさを失ってしまった。
ロッキーの再起とトレーナー、ミッキーとの絆が改めて描かれる。ジャンル:ロッキーとしてのストーリー骨格を決定付ける一本。

 人気とお金を得たものの、無駄使い、CM仕事はこなせず、事務仕事、肉体労働もクビ。そんなロッキーのニート生活が描かれる中盤はやや冗長に感じてしまい退屈。
シリーズ恒例となった特訓シークエンスも前作を超えようとする意図を感じず、100人ほどの子供たちと道路を走るオモシロ演出のみが印象に残る。

 一方で、前作では淡泊だったボクシングシーンは白烈。戦いを自宅で見守るエイドリアンとファイトのクロスカッティング。
アポロから打たれ、打ち、打たれ、打ち、打つ、溜飲を下げる全国の小学生男子の心を鷲掴みにする最高のシーン。

 ロッキーはいつでもスタローンの写し鏡。前作の成功でつかんだ栄光から、もう一度挑戦する姿を描いている。
茶一郎

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