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ファイト・クラブの10000lyfhのネタバレレビュー・内容・結末

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

殴られる痛みに快感を覚える二重人格の男性が、殴り合いマニア集団(ファイトクラブ)を組織し、資本主義/物質主義への懐疑から組織をテロ遂行に導く。90年代映画に典型的な意外な結末では、別人物として観客に提示されていた 2人が、実は同一人物と明かされる。観客を驚かすための叙述トリックの一面もあるが、その点では、映画体験という感覚レヴェルで納得しきれず、「騙された!」快感も低い。むしろ、統合失調症の主人公視点での世界の見え方を表現したもの。誰にも分かってもらえない、極端に孤独な状況に置かれた者の心理が伝わってくる。随所に散見される数フレームの短い映像の挿入も、観客に対しサブリミナル効果を狙ったものではなく、ブラピの副業とシンクしたメタ的ユーモアであると共に、主人公の世界の見え方の一側面でもあるのだろう。ラスト、自分が撒いた種の結実としてのビル崩壊は、主人公が客観的視点を取り戻す瞬間。主演 2人の演技は安定。映像のフィンチャーブルーが、個人的にあまり好きでないかも
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