西村大樹

幕末の西村大樹のレビュー・感想・評価

幕末(1970年製作の映画)
3.5
伊藤大輔監督ということもあり、ほんの数メートルの移動にも特機部を利用する部分に苦笑。さすが「移動大好き」である。
物語自体は史実とされる物に多少脚色をした程度であり、日本人の大半ならば学校で学んだことがある内容である。そのため、脚本として目新しい物はない。
ただ、伊藤演出により美しくその物語が描かれている。特に池田屋襲撃のシーンなど、撮影・照明の力もあり、見事な美しさを画面に与えている。他のシーンも、ナイトシーンは見事としかいていようがない。
そして、美術もまた素晴らしい。いま、このレベルの時代劇のセットを立て込める力量がを結んでいないことだけでもつ美術監督は何人残っていることか。
ラストショットは見事。拍手したくなる名演技である。
西村大樹

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