広島カップ

ブロンコ・ビリーの広島カップのレビュー・感想・評価

ブロンコ・ビリー(1980年製作の映画)
3.5
イーストウッド監督の西部劇への愛着、いとおしい気持ちがヒシヒシと伝わってきます。
西部劇その物を製作するのではなくてこうした形の作品で観せてくるのは、「やぁるなあ~」という思いです。

“WILD WEST SHOW“という名のドサ回り一座のリーダーであるブロンコ・ビリーがイーストウッドの役どころ。
パワフルで喧嘩もお手のものだが弱い者には優しい。仕事に誇りを持って団員を牽引し困難にも立ち向かって行く。
なんだかジョン・ウエインの香りがします。
彼らの移動用トラックが幌馬車隊にも見えます。

私にとってこの作品の大きな魅力の一つがスキャットマン・クローザース。
一座の一員としてショーの司会をしているのですが、あの笑顔とガニ股で「レディス アン ジェントルメン!」とやっているのを観ていると、親戚のおじさんに居て欲しいなあ、と思ってしまいます。

昨今のすっかり巨匠になってしまったイーストウッド監督の重たい作品に慣れて来てしまった私には、胃に優しいお粥のような作品でした。
広島カップ

広島カップ