空だけが知っていたのか…
キズや痛みがもくもくと膨れ上がっていった
生きていれば永遠の雲のように動いていた
誰も彼もが生きていた
2003年の作品ですが、答えは見つからない映画
目を惹く映画ジャケットで長年観たかった作品でした。犯人なのか黄色い服の彼に焦点を充てていく話しだろうと想像していたので、戸惑いつつ…でも縦横奥へとさらり流れていく映像、なのに、ずしりと動かせないものが横たわっていた。
聴き取りづらい音響と美しいピアノの音が始まると落ち着かなくなってくる。
天井が低く廊下が薄暗くだだっ広い校舎。
蠢いている高校生たちを突き放して記録している感じです。
撮影は寄りすぎず立ち入らず。ずっと自分と映像の間に距離を保ち見ているので、思考する空間が立ちのぼる。
この子たちのいずれかのどこかの部分と自分の十代がすれ違っていたりする。全く理解できない十代などないと思う…
そして、この中の誰かが追い詰まり憂さを消したい、簡単に銃を手に入れる、きっかけはそれだけの事だった…
