ナガノヤスユ記

ミラノ、愛に生きるのナガノヤスユ記のレビュー・感想・評価

ミラノ、愛に生きる(2009年製作の映画)
4.3
風の力か人の力か、とにかく何者かに開け放たれてしまった窓(扉)のあの爽やかさを、愛だとか欲望だとかそういう定義のままならない文言さまざまによって説明する必要は最早なく、ただ目を閉じ静かに、じっとりと感じいればいい、それこそ微かな匂いや味わいの中に何かを思い出す時のように。
遠い昔に奪われた自分を取り戻す物語。手段は何でもよかった。必要なのは鏡だけだった。
しっかり愚かで美しい。愛はただの名詞じゃない、だれかの固有名詞だ。喝采の調べ。