こねずみ

サマーウォーズのこねずみのレビュー・感想・評価

サマーウォーズ(2009年製作の映画)
5.0
何年経っても色褪せない名作。すっかり夏の定番で、セリフやシーンも覚えるほど観たけど、それでも泣ける。

「募集人員、1名なの!」
「あんたならできる」
「ちょっと言えないとこ」
「まだ負けてない」
「こいこいよっ!」
「よろしくお願いしまぁぁぁすっ!!」

夏の日差しに汗が伝う感じ、
歴史のつまった古い家の匂い、
家族のみんなや世界中の人と繋がっている感じ、
全部が心にグッときて、素敵だなって思える作品。

この作品のいいところは、あれだけ沢山家族がいるのに、ひとりひとりちゃんと生きているように感じられること。
みんなちゃんとキャラ付けがされて、それぞれが家族として繋がっている感じ。

特に、最初の宴会シーンのリアルさがすごく好き。
料理もだけど、みんなのカオス感がすごく良い。
みんながごちゃごちゃ話してる中で、いきなり下ネタふっかけてきたり、歴史を語り出す人がいたり、こっちに話しかけてきておいて周辺の人との会話にすり替わってたり。

あれだけにぎやかだったのに、侘助おじさんが来たら嘘みたいにシーンとしてるのも、
栄おばあちゃんが死んだ時、横スクロールでみんなが静かに思いに耽る姿が映るのも。

あと、女性陣と男性陣の温度差もリアルで好き。女性陣の調理場での会話、男性陣が中盤で団結する感じ、
みんなそれぞれの方向性で動いてるんだけど、
最後にはみんなひとつの机でギチギチになってご飯食べて戦いに備えてるところも。

話はそれるけど、男性陣の心が若々しいところがすごく好き!特に万助おじさんとか、アカウントがイカ忍者なのも可愛いし、船持ってきちゃうのも可愛いし、歴史語ってたのがちゃんとラブマシーンとの戦いで生きてくるのも好き。

あとカズマくんは本当に偉い…あんな小さいのに一人で立ち向かい涙を流す姿が本当に……😭

何と言っても、一番大好きなのは我らが栄おばあちゃん。
健二をからかうお茶目さも、侘助に薙刀を向ける厳しさも、みんなを奮い立たせる心強さも、手紙にこもった愛のあたたかさも、いろんなものを持っている素敵なおばあちゃん。

「家族同士、手を離さぬように。人生に負けないように。もし、辛い時や苦しい時があっても―、いつもと変わらず家族みんなそろって、ご飯を食べること。いちばんいけないのは お腹がすいていることと、1人でいることだから。私はあんたたちがいたおかげで、大変幸せでした」

世界中の人と心を一つに戦うシーンも超感動するんだけど、やっぱり家族の絆を感じさせるシーンが一番好きだなぁ。
いつまで経っても毎年観たい、大好きな作品。
こねずみ

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