広島カップ

ゾンビ/ディレクターズカット完全版の広島カップのレビュー・感想・評価

3.0
ゾンビ映画を観た本数が少ないので偉そうなことは言えた立場ではないですが、ゾンビの生物学的分類の二大科目、すなわちチンタラゾンビ科とクイックゾンビ科のうち本作のようなチンタラ科が登場する作品は、私にはどうしてもコメディにしか見えないのですが。

ゾンビ映画におけるエポックメイキング的な作品といわれる本作を今回初めて観て改めて感じたのがかなり喜劇要素が強いなあということでした。

頭部をド派手にぶっ飛ばしたり生々しく人肉にかぶり付いたり一々表現が大袈裟な割には、音楽や編集が弛いのはゾンビの動きに合わせたが如くでそのアンバランスさ加減に思わず頬が緩んでしまいます。
落差というのは喜劇要素です。

『SUPER8/スーパーエイト』(2011)や『桐島、部活やめるってよ』(2012)なんかで映画を作り始めたばかりの若い人達がゾンビ映画に挑戦するのはきっとそのクッキリとした落差が若者にも分かりやすいということでしょうか?

私自身のゾンビの好みでいうと本作のようなチンタラ科なのですが、スライムが緩い坂道を垂れて来るが如くのゾンビなんか冷静に対処さえすれば人類の敵では無く、"怖くない"、と思うのですが。
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