てつこてつ

白夜行-白い闇の中を歩く-のてつこてつのレビュー・感想・評価

白夜行-白い闇の中を歩く-(2009年製作の映画)
4.0
東野圭吾の原作は未読。綾瀬はるかと山田孝之の連ドラ版も未視聴。堀北真希と高良健吾の邦画版だけは見ていた。

が、東野圭吾自身、この韓国版は大胆なアレンジをしているけれど(高校時代のパートを全カット等)、一番原作の世界観を表していると絶賛したというのも納得の出来。

ソン・イェジンは、実に見事に、この魅力的な悪女キャラを熱演しているし、彼女に一途の思いを抱き続けながら殺人を繰り返し犯す青年を演じたコ・スも、これまでの作品に多かったただの二枚目キャラではない、哀愁が凄まじく漂っていてハマってた。邦画版にはない大胆なベッドシーンもあるけど、このドロドロとした情念が渦巻く作品には、そういった描写も不可欠。

対して、日本版は、堀北真希が童顔すぎるし、多少演技力に難があるように見え、全く役に馴染んでいなかったのが残念。

ラストシーンは残酷で切なすぎるのだが、ソン・イェジンがあの有名な台詞を言い放つ時の表情は完璧。ただ、エピローグのセーラー服姿は、ちと無理があったかな。
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