ひろ

冒険者たちのひろのレビュー・感想・評価

冒険者たち(1967年製作の映画)
4.0
ジョゼ・ジョヴァンニの同名小説を原作に、ロベール・アンリコ監督が映画化した1967年のフランス映画

10代の若者じゃなくても、夢を追う人たちは青春の真っ只中にいる。夢を追う彼らの姿を描いた前半は、まさに青春映画らしい、きらっきらに輝きを放つ映像だ。そのまま青春映画かと思ったら、「冒険者たち」だけに、宝探しをするロマンある話になっていく。しかも、けっこう意外な展開で驚かされた。

マヌーを演じたのは、元祖イケメン俳優とでも言うべきアラン・ドロン。カンヌをぶらついたらスカウトされるんじゃと言われ、歩いたらスターになっていた男。現代は薄っぺらい表面だけのイケメン俳優が多いけど、アラン・ドロンは本当にかっこいい。にじみ出る男らしさは、男が憧れるのも納得。

ローランを演じたリノ・ヴァンチュラは、中年の渋さを感じた。アラン・ドロン演じるマヌーとの友情は、誰しもが羨ましくなる美しさがあった。レティシアを演じたジョアンナ・シムカスもきれいだったけど、黒人初のアカデミー賞主演男優賞を受賞したシドニー・ボワチエと結婚して、女優を引退しちゃったから残念。

晴れ渡る空も、輝く海も、すべての映像に美しさがあり、ロマンを感じさせる。海に浮かぶ要塞は最高のロケーションだし、雰囲気を味わえる作品だね。アラン・ドロンの最高傑作と言われたりもしている作品だし、一度は観るべき作品かな。
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