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ヤンヤン 夏の想い出のatyのネタバレレビュー・内容・結末

ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

日本では見られなかったのに、台湾に来たら見られた。すごく嬉しい。代償として、日本語の字幕が無くなった。見てみると、こんなにも日本で見られるべき映画だったとは!今すぐにでも日本語字幕を作り、ネトフリ日本版に追加してください。

字幕が中国語だったせいで、会話の内容が半分くらいしか分からない。それなのに、それなのに!とても見入ってしまって、面白いと感じた。

場面毎の固定カメラで、登場人物達だけが動く。神視点で人間の自然な動きを見ているような気になる。夜景で店の外からのショットや、ホテルの内側から室内を反射させるショットなど、とても美しく、台湾や日本の懐かしい・美しい風景を切り出している。全ショットがうっとりとするほど良く、言葉なんて分からなくても、ずっと見ていられる。

主人公が何人もいることも良かった。それぞれの時間、それぞれの人生があり、少しだけリンクする瞬間もある。それに気づいているのは、神視点の視聴者のみ。僕らの人生もこんなふうに、どこかにリンクしているんだろうな。

最後のヤンヤンの手紙には涙。素直で良い手紙。これは監督の子供時代の出来事なのだろうか?人の後ろ姿を撮るヤンヤンに、既に才能を感じる。
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