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平成狸合戦ぽんぽこの群青のレビュー・感想・評価

平成狸合戦ぽんぽこ(1994年製作の映画)
3.4
子どもの頃から慣れ親しんだ作品。
コメディタッチではあるものの人間と自然の関わり合いを仕方を考えさせられる。

人間は身勝手だ。環境を守ろう!とか、動物を保護しよう!とかは実は人間にとっての都合が隠れている。

そこを打破する。人間社会に置き換えれば抑圧された“正義”を解放させる。という図式だろうか。
しかし、それは呆気なく更なる大きな“正義”によって散る。
この流れ。面白かったけど寂しかった。その理由は結局バッドエンドなこと。でも不思議とバッドエンドにあるような絶望ではない。確かに、タヌキ達は依然として同じように改革を考えている者や、普通に車に轢かれて死んでいたりするが、一方で狭まった活動圏で今まで通り生活する者や、人間社会に溶け込んでいる者もいる。
それぞれがそれでも生きていく、という姿があってそれになんだか切なさを感じた。
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