カツマ

インクレディブル・ハルクのカツマのレビュー・感想・評価

インクレディブル・ハルク(2008年製作の映画)
3.7
エンドゲーム鑑賞前、MCU最後の予習シリーズその2!ハルクといえばマーク・ラファロのイメージが強すぎるのもあって、MCUの中ではやや浮いた作品というイメージもあった『インクレディブル・ハルク』をようやく鑑賞!人体実験の失敗が産み落とした新たな悲劇。緑色の肉体が泣き叫ぶようにその剛力を見せつける、ハルク主演作!

今作で主演を務めたエドワード・ノートンはその後のMCU作品には登場せず、この一作のみのキャスティングとなった。『アベンジャーズ』からはマーク・ラファロがそのバトンを受け継ぎ、完全にラファロ版ハルクのイメージを確立、現在に至っている。アイアンマンやキャプテンアメリカとの細かいリンクはあるが、ほとんど独立した作品。ハルクというキャラクターへの感情移入を可能にする、という役割を果たす作品としては重要でもあった。

〜あらすじ〜

兵士強化実験の研究をしていた研究者ブルース・バナーは、ガンマ線を照射する人体実験を自らに課すも、その実験は失敗に終わる。ガンマ線をもろに浴びたブルースは緑色のモンスターへと変化し、共同研究者の恋人ベティとその父親のロス将軍に大怪我を負わせ、遠くリオデジャネイロへと逃亡した。
それから数年が経ち、ブルースはリオに滞在するうち、自らの身体の心拍数の上昇が怪物化のキッカケであることを発見する。だが、ロス将軍の追求は彼に平穏を与えることを許さなかった。好戦的な軍人ブロンスキーを加えた戦闘部隊がリオに現れ、ブルースはついにその緑色の姿を駆使して軍隊に相対することになる。だが、ハルクとなったブルースに理性は残されていなかった。軍を圧倒的な力でねじ伏せるも、彼にはリオから逃げ出してアメリカに向かう道しか残されてはいなかったのだ・・。

〜見どころと感想〜

やはりマーク・ラファロの方がブルース・バナーにはハマっているとは思う。だが、エドワード・ノートン版もまた異なるタイプのブルース像を描き出しており、この路線でのアベンジャーズ参戦も見てみたかった。
ロス将軍はシビルウォーで再登場があるが、他のキャラは果たしてどこへ行ってしまったのか。ブロンスキーやスターンズのその後も非常に気になるところでもあった。

後半のアクションシーンは一級品の迫力で、そのクオリティは他のMCU作品に少しも後塵を拝していない。MCUキャラクターの中でも屈指の強さを誇るハルクの圧倒的なその戦闘能力を十分すぎるほどに堪能することが出来るはずだ。悲劇の戦士ハルクは果たしてどこへ行くのか。彼の心の平穏を求めて、どこまでもその雄叫びは終わることのない戦いを呼び起こすかのようだった。

〜あとがき〜

MCU作品の中でも優先順位の低かった今作をようやく鑑賞。実際に見てみると、キャスト交代のせいもあってか、特に予習しなくても支障はない作品だったかなとも思いました。
ただ、ハルクの変身の元になったシーンをサラッと回想シーンで済ませたりと、至極コンパクトに作られた作品なので、MCUに触れていない方にも楽しめる作品かと思いましたね。
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